保育中の散歩の安全どう守る?交通事故を未然に防ぐために

子どもにとって散歩は体を動かして遊んだり、身近な自然を感じたり、地域社会の人々と交流したりと、様々な体験ができる大切な活動です。一方で、園として散歩等の園外活動を安全に実施するためには、事前の準備と対策が必要です。本記事では交通事故を未然に防ぐための対策をまとめました。具体的かつ実践的な内容なので是非参考にしてみてください。

スポンサーリンク

散歩中の危険箇所

散歩中の危険は至るところに潜んでいます。横断歩道を渡るとき、はイメージしやすいですが、実は歩道を歩いているときも注意するポイントがいくつかあります。

  • 信号待ちをするときは、車が歩道に乗り上げてくることを想定して、車道から離れた場所で待機
  • 歩道を走る自転車やキックボードがいないか
  • 歩道に面した住宅やマンションの敷地から車や自転車が飛び出してこないか

交通事故対策・安全対策

散歩中の危険箇所を押さえたところで、交通事故に遭わないための具体的な対策をみていきましょう。

散歩ルートの確認

歩き慣れた園周辺でも油断は禁物!今一度、散歩のルートや交差点や横断歩道の安全確認を徹底しましょう。確認するポイントを以下でまとめました。

  • 交通量
    散歩にいく時間帯に車や自転車がどれぐらいは知っているか
  • 車の車種
    トラックなどの大型車が多いルートは散歩ルートとしては適さない
  • ガードレールはあるか
    車が歩道に乗り上げる危険性が下がる
  • 歩道の幅
  • 青信号の点灯時間
    点灯時間が短いと、子どもが渡り切れず危険

散歩マップの作成

散歩マップには散歩ルートの他、事故や不審者に遭遇したときに助けをもとめる施設や、防災時の緊急避難場所を記入します。散歩マップの作成は、散歩のルートを再確認し、危険な場所を洗い出して、危機管理意識を高めることが目的の1つです。子どもたちと散歩中のルールを確認する際も、散歩マップがあると便利ですよ。

服装

出所:モノタロウ

事故に遭わないためには、いかに自分たちの存在を車や自転車にアピールできるかが鍵です。保育士は目立つ色の服装やアイテムを身に付けることがオススメ。リュックや散歩車に反射テープを貼ると、曇りの薄暗い日にも目立ちます。

持ち物

散歩中に携帯するグッズをまとめました。散歩中の防災を想定して以下のようなものを携帯すると安心です。

  • 散歩マップ
  • 連絡先一覧
  • スマホ(携帯)
  • タオル
  • ポケットティッシュ
  • トイレトペーパー
  • 応急手当の道具
  • おやつ
  • ポリ袋
  • 軽食(おやつ

交通安全の習慣化

子どもたちが基本的な交通安全の習慣(ex道路は端を歩くこと、急に走り出さないこと、交通状況を確認すること等)を身に付けることができるよう、日常の保育活動の中で交通ルールに関心を持たせるなどの取組が保育士には求められます。年齢に応じた適切な指導を継続的に実施しましょう。(交通安全教室の実施など)

歩き方

散歩車の場合

子どもが散歩車から手を出すと、追い越していく歩行者や自転車と接触する可能性があり大変危険です。保育士は必ず散歩車と歩行者や自転車の間に入って、接触を回避しましょう。

歩きの場合

子どもは2人1組で手を繋いで歩きます。前後の間隔をあけないように注意しましょう。1縦列あたり8人程度のまとまりにし、人数が多いときはグループを分けて列を作ります。列の最後尾につく保育士はこまめに後ろを向いて、追い越そうとしている歩行者や自転車を確認しましょう。周囲を警戒している姿勢が伝わり、不審者対策にもなります。歩行者や自転車に追い越される時は、子どもたちに「端に寄ろう」と声掛けし、保育士は子どもと通行人の間に入って接触を回避しましょう。

横断歩道(信号有り)

信号待ち

車道から少し離れた場所で信号待ちします。ガードレールなど、車の侵入を防いでくれるものがあればその近くで待機します。

横断歩道を渡る時

青信号になってもすぐに渡るのはNG! 周囲の車を確認してから渡ります。青信号が点滅している場合は渡りません。園児が青信号の間に無理なく渡れるかどうか、事前に確認しておくことも必要です。

横断中

列の先頭で子どもを誘導する保育士、横断歩道の真ん中付近で車の様子を見張る保育士、子どもが列を離れないか見守る保育士、といった具合に役割分担を決めます。

横断歩道(信号無し)

渡る前

必ず保育士が先頭に立ち、車に存在をアピールします。子どもは身長が低いので車の死角となり、ドライバーには気づかれません。必ず大人である保育士が先頭に立ちます。

横断歩道を渡る時

後方の子どもが遅れないか注意を払い、前方にいる子どもが列からはぐれないかも合わせて注意を払いましょう

歩道のない道路

路側帯がある場合はその内側を歩きます。路側帯がない場合は道路の端を歩きます。車が通過するときは端に寄って立ち止まり、車が通過するまで待ちます。車や自転車が近づいてくるのを確認したら、保育士同士で声掛けし、子どもたちを端に寄らせ注意を呼びかけます。

公園での安全対策

目的地の公園に到着後、保育士は危険物や不審者のチェックを行います。安全確認ができるまで子どもたちは一か所に集め待機させます。毎日行く公園でも油断せず、かならず安全確認を徹底しましょう。

危険物の確認

たばこの吸い殻やガラスの破片などが落ちていることがあります。特に、砂場やベンチ周辺に危険物がないかチェックをしましょう。遊具の安全点検も行います。

不審者の確認

公園はさまざまな人が出入りする場所です。運動をしていたり本を読んでいる人、おしゃべりをしている人など様々です。その中で不審に思った人がいたら、子どもを近づかせないよう注意しましょう。

後方に注意を向ける

前から来る歩行者に対して意識は向きやすいですが、後ろからくる歩行者にはどうでしょうか? 列の最後尾にいる保育者は定期的に後ろを振り返り、不審者がいないか確認しましょう。「警戒しています」というスタンツを周囲に示すことが、防犯面で効果的です。

笛を使う

不審者が近づいてきている!と思ったときは迷わず笛を吹きましょう。ただし笛を吹くのは園児たちに向かってです。笛の音は相手をドキっとさせ、動きを止める効果がありますが、不審者に対して吹くと逆に刺激してしまうことがあります。ポイントは「子どもたちが通り道を邪魔してごめんなさい。お先にお通り下さい。」という態度で、相手(不審者)を誘導することです。

まとめ

散歩は子どもたちにとって貴重な学びや成長の場ですが、事故に遭わないための対策は欠かせません。本記事で紹介した対策を参考に、園外活動時の安全をより一層強化していただければ幸いです。子どもの命を守ることを最優先に考え安全対策を徹底しましょう。

参考:こども家庭庁「未就学児が日常的に集団で移動する経路の交通安全の確保について