保育園で働いていると、人前で司会をしたりスピーチをしなくてはいけない時がかならずあります。人前に立つと緊張してしまう、何をどう話せばよいかわからないと悩んでしまう保育士さんも多いでしょう。本記事では、人前でスピーチする上での心構え、スピーチが上達するテクニック方法、スピーチ原稿の書き方をお伝えします。懇談会(保護者会)や運動会、卒園式など、スピーチしなくてはいけない場面で役立つ情報満載です。
スピーチに向けての心構え

準備は抜かりなく
スピーチが苦手、という人に限って準備不足が原因であることが多いです。スピーチがうまくできるかどうかは、事前準備に尽きると言って良いでしょう。スピーチの目的をはっきりさせ、伝えるべきことを原稿に起こします。そして原稿に沿って実際に口に出して話してみます。司会をするなら、自分が話すところにマーカーをつけたり台詞をメモしておきます。事前にしっかり準備をしておけば、過度に緊張せずに済みます。
「伝えたい」気持ち
どんなに流暢にスピーチしても、伝えたい気持ちがなければ聞き手の心には届きません。逆に伝えたい気持ちさえあれば、たとえ拙い話し方であってもしっかり聞き手の心には響くものです。そのためにも「これだけは伝えたい」「これさえ伝わればよい」といったメッセージを明確にしておきましょう。
リラックスして話すには
聞き手を味方につけることがリラックスできる一番の方法です。スピーチの中で、自分のプライベート情報を盛り込むのが効果的です。趣味や休日の過ごし方、失敗談などを伝え、等身大の自分を見せることで、聞き手は話し手に対して親近感を持ちます。場の雰囲気が和やかになり、話しやすい雰囲気になります。
スピーチが上達するテクニック5選

ほんのちょっとした工夫で、スピーチの質は格段に上がります。ここでは保育士の皆さんに押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
伝えたいことを明確にする
話の方向性がはっきりしないと、聞き手の興味は薄れていきます。
「〇〇について話します。」「テーマは〇〇です。」と話の目的を伝えてから話すと、聞き手にとってはわかりやすく理解しやすくなります。「これから〇〇について3つご説明します、1つ目は〇、2つ目は〇」と順に説明するのも効果的です。
リハーサルと修正の繰り返し
スピーチが苦手な保育士さんはとにかく練習を繰り返しましょう。本番を想定したリハーサルを行うことでスピーチの質は上がります。独りよがりの練習にならないよう、同僚に見てもらったりスピーチ内容を修正してもらうことで、自信をもって本番のスピーチに臨めるようになります。
第一印象に気を付ける
見た目の印象は大切です。服装や髪形には気を配り、表情や声の出し方にも意識を向けましょう。第一印象の大切さについては別記事で解説しているので参考にしてみてください。
誰にでもわかる言葉を使う
保育士同士で使いがちな業界用語・専門用語を使うと、聞き手には伝わりにくくなります。(例.異年齢保育、午睡)また耳で聞くだけではわかりにくい熟語(言葉)を使うのは避けましょう。
自分らしく話す
メモや原稿を読むのは構いませんが、できるだけ自分らしい話し方で伝えるようにしましょう。「読む」と「話す」は違います。原稿を読みながら棒読みになってしまっては、聞き手に良い印象を与えません。原稿を読むにしても、話し始めは聞き手を見て、途中から目線を原稿に向け、文末が近付いたらまた聞き手に目を向ける。そんなちょっとした配慮だけで、聞き手の印象は大きく変わります。
スピーチ原稿を書こう
書き始める前に

いざスピーチの準備をする際に、いきなり原稿を書き始めてはいませんか? いきなり原稿を書き始めてしまうと最終的に結局なにを伝えたいかわからない、目的がぼやけている原稿が出来上がってしまうケースがあります。原稿作りに慣れるまでは、以下のようなメモを先に書くことをお勧めします。
- 行事名懇談会
- 日時・場所令和〇年〇月〇日 1F保育室
- 対象人数〇〇組の保護者〇〇人
- 時間3分(900文字)
1分間あたり300文字程度
- 目的スピーチの目的を明確化させる
- 日頃の子どもの様子を伝える
- 園・保護者との連携をお願いする
- 話題伝えたいことをすべて書き出してから選別する
- 一日の園の過ごし方
- 新年度が始まってからの子どもの様子
- 一年間の保育目標
今後の行事について- 保護者に協力をお願いする
- 備考保育中の写真と動画を保護者に見せる
ポイントは、聞き手に伝えたい話題をすべて書き出し取捨選択していくことです。そうすることでスピーチ全体の構成がみえてくるはずです。
原稿量の目安
おおよそのスピーチの持ち時間を確認しましょう。その時間に合わせたボリュームの原稿を準備します。一般的に1分間あたり300文字程度が、聞き手にも話してにもよいとされています。
流れを意識して原稿を書く
原稿の基本の型は「冒頭」⇒「エピソード」⇒「結び」です。その型に話を肉付けしたり、削ったりして、スピーチの目的・時間に合わせた原稿をつくっていきます。「冒頭」や「結び」は形式的なもので問題ありません。大切なのは「エピソード」です。エピソードは2~3つ程度用意するのがよいでしょう。
- 冒頭保護者への挨拶&感謝の気持ちを伝える
本日はお忙しい中、懇談会にご参加いただきありがとうございます。時間となりましたので早速始めていきたいと思います。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
- エピソード①現在の子どもの姿を伝える
年度始めは保育室が変わるなど環境の変化で不安そうな子どもたちでしたが、今では〇〇の遊びをしたり、〇〇をして楽しそうに過ごしています。
- エピソード②保護者への協力依頼
当園では子どもたちの安全園、健康面を第一に考えています。発熱など体調不良の場合は、保護者の方にお迎えに来ていただいています。お仕事でお忙しいとは思いますが、園としてはお子様の健康を第一に考えて対応しますので、保護者の皆様にはご協力くださいますようお願いいたします。
- 結び保護者との連携・協力依頼を伝え結びとする
お忙しい中、本日は懇談会に参加いただきありがとうございました。子どもたちが楽しい園生活を送れるよう担任はじめ職員一同務めてまいります。保護者の皆様には今後ともご協力いただきますようよろしくお願いいたします。心配なことがありましたら、いつでも園までご相談ください。
レジュメや写真を活用
スピーチの内容を補足するレジュメなどがあると、より聞き手には伝わりやすくなります。懇談会で子どもの様子を伝えるなら、写真や動画を見せたり、保育中に子どもたちがよく読んでいる絵本を紹介するのがよいでしょう。
まとめ

スピーチを成功させるためには事前準備が欠かせません。リハーサルを重ね、原稿を読むのではなく、自分らしく話せるようになるまで練習しましょう。スピーチは練習を重ねることで必ず上達します。ぜひ積極的にチャレンジしてください。懇談会や運動会、卒園式など、さまざまな場面で本記事を参考にしてみてくださいね。

