保育ドキュメンテーションは、園での子どもたちの育ちや経験を記録し、共有するためのツールとして注目を集めています。近年、保育ドキュメンテーションを導入する園が増加していますが、まだまだその存在や効果を知らない保育士さんも少なくありません。一方で、保育ICTツールの普及により、日常の保育活動やイベントの写真を撮影し、保護者に配信する機会は格段に増えました。これからはICTツールを活用しながら、子どもたちの成長をより深く理解し、保護者と共有する方法として保育ドキュメンテーションの重要性はますます高まっていくでしょう。本記事では保育ドキュメンテーションの概要から導入効果、押さえておきたいポイントを解説します。保育ドキュメンテーションってなに?という保育士さんは是非チェックしてみてください。
保育ドキュメンテーションとは
保育ドキュメンテーションとは簡単に言うと、写真等を用いた保育記録のことです。子どもの姿・育ちや経験のプロセスを写真やコメントで記録することが特徴で、写真を添えて単なる「〇〇しました」の報告とは異なります。写真を共有することで、その場にいなかった保育士や、保護者にもその時の状況を鮮明に伝えることができます。
保育ドキュメンテーションのメリット

保育の振り返りができる⇒保育士の質向上
保育ドキュメンテーションは保育の振り返りを行うために有効なツールとなります。保育ドキュメンテーションでは、子どもの姿や育ちのプロセスを記録します。写真をみながら「この時、あの子はどうだったか」「何を感じていたんだろう」と、1日5分でも振り返る時間を作りましょう。そうすると今まで気づかなかった子どもの育ちや興味関心に気づき、「この遊びをもっと展開してみよう」と、今後の保育活動のヒントや計画に役立てられます。
子どもの姿やエピソードを元に、子どもの思いや育ちを同僚の保育士と語り合うのも有効です。語り合いを重ねていくうちに子ども理解の力がつき、保育の質向上につながっていきます。
子どもの魅力を伝える
べあぷりが考える保育ドキュメンテーションの1番のメリットは子どもの魅力、言い換えれば子ども自身の力や心の育ちを他者に伝えられることです。保育ドキュメンテーションでは、目で見えることは写真に語ってもらい、写真だけでは伝えきれないエピソードや保育士が読み取った子どもの魅力(力や心の育ちなど)を文章で記録します。保育士の子どもの理解が、写真があることで説得力をもって見る人に伝えることができるのです。
子どもたちの話し合いの機会増加
子どもたちで写真を囲み、一緒に活動を振り返ってみることで、子ども同士で話し合いをしたり意見を出し合う機会を作ることができます。「次はどんなことをしてみたいか」「今回は〇〇だったけど次はこうしてみよう」など、子どもたちがみずから主体性を持って活動の幅を広げていくことができます。
保護者との関係強化

言葉や文章だけでは伝えきれない子どもの様子が、保育ドキュメンテーションの記録を保護者と共有することでより詳細に鮮明に伝えることができます。また園での取組に保護者から共感を得られ、ご家庭でも子どもの興味を広げたりしてもらえるなど、園と保護者との連携が生まれやすくなります。
業務負担軽減
保育ドキュメンテーションを導入すると、業務の負担が増えるのではと考える保育士さんもいることでしょう。しかし保育ドキュメンエーションはそれとは逆に、保育士の業務負担を軽減する効果もあります。毎日の保育の記録を文字だけで記録するのは多くの時間を要します。写真を使えば、視覚情報が補足してくれるので文字で記録する負担を軽減してくれます。
ドキュメンテーションの作り方&押さえたいポイント
保育ドキュメンテーションで記載すること
記載する内容をまとめました。
単なる「〇〇やりました」報告はNG
保育ドキュメンテーションは写真付きの保育記録ですが、やってっしまいがちなのが写真を添えて「〇〇をしました」と単なる活動報告になってしまっているケース。重要なのは子どもの姿・育ちや経験のプロセスを記録していくことです。
子どもの姿であれば、誰と誰が何をして、どんな言葉の掛け合いややりとりをしていたかなど。子どもの育ちであれば、子どもが何を感じ、何を考えていたかといった視点がそれに当たります。保育士が配慮した点(保育内容、環境構成)も含まれます。
【写真の撮り方】5領域を意識する
保育士として5領域「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」はいつも意識しているポイントでしょう。子どもと接する中で五領域を意識するように、写真を撮る際も意識することで、より活き活きとした子どもたちの姿が写真におさめられるでしょう。






まとめ
本記事では保育ドキュメンテーションについて導入メリットや気を付けておきたいポイントを紹介しました。保育ドキュメンテーションは保育士間のみならず、園と保護者、子ども同士のコミュニケーションを促し、保育の質向上にも繋がるということをご理解いただけたでしょうか? 皆さんもぜひ保育で取り入れてみてください。
保育ドキュメンテーションに関するよくある質問
- Q日々の保育で精いっぱいで写真を撮る余裕がありません。
- A
保育士として写真を撮ること=子どもの育ちを撮ることです。そんな子どもの姿が見えてくると写真を撮りたくなってきます。はじめは難しいかもしれまっせんが、1日5分で構いません!写真を見て子どもの姿や自分の保育を振り返る時間を持ちましょう。
- Q写真記録ってどこを撮ったらいいの? 特に0・1歳児は毎日同じ生活の繰り返しで、どの場面を写真に撮ればいいのかわかりません。
- A
子どもひとりひとりの育ちや経験を写真におさめることを意識しましょう。0・1歳児の幼い時こそ興味関心が強く育ちが大きいはずです。そう感じる瞬間を写真で撮ってみましょう。
- Q保護者からの反応があまりありません。どうすれば保護者に伝わる写真が撮れますか?
- A
その写真をみて、あなた自身楽しく感じますか?子どもがここに興味関心がある、育ち・成長がある、そんなワクワクが感じる瞬間を写真に撮りましょう。
