連絡帳にかける時間は短くしたい。でも保護者には子どもの様子をきちんと伝えたい——そんな保育士さんは多いのではないでしょうか。最近ではICTツールを活用し、クラス全体の様子をアプリで配信する園も増えていますが、「うちの子は今日はどうだったの?」という保護者の思いに応えるのは簡単ではありません。一方、毎日連絡帳を書く保育士さんにとっては、「もっと速く書けたら…」という悩みも。でも大丈夫!文量が少なくても、保護者に伝わる文章は書けます。本記事では、ICT時代に活かせる“伝わる連絡帳”の書き方と、5分で書くコツをご紹介します。
連絡帳は短く簡潔に!でも要点は忘れない
まず意識したいのは、連絡帳は長ければよいわけではないということ。保護者が求めているのは、保育士が我が子にしっかり「関わってくれている」「よく見てもらっている」という安心感や信頼感です。本記事で紹介する3つの要素を押さえれば、5分あればそんな連絡帳が書けるようになります。
伝わる連絡帳に必要な3要素
連絡帳を書くときはかならず次の3要素を意識しましょう。
- 全体像:今日は何をしたのか?どんな活動だったのか?
- 保育士の関わり:どのように声をかけ、どんなふうに関わったか?
- 子どもの具体的な行動や言葉:子どものどんな姿・発言があったか?
この3要素が揃うことで、保護者には「うちの子をちゃんと見てもらえている」と伝わります。
内容は「1エピソード」にしぼるのがポイントです。いろいろ書こうとせず、ひとつの場面を丁寧に切り取って伝えましょう。
速く書くためのコツ

①子どもの心の動きを感じること
連絡帳を短時間でサッと書くには、子どもをよく観察しておくことが欠かせません。
「今日は○○をやった」「○○させた」のような目線だけで日常を捉えていると、連絡帳に書くエピソードは見つかりにくくなります。
「この子、今どんな気持ちでやってるのかな?」
「どんな表情してるかな?」
そうやって子どもの心の動きに目を向けることで、連絡帳に書ける“伝えるエピソード”が自然に集まります。
②起承転結で書く
3要素(全体像、保育士の関わり、子どもの具体的な行動や言葉)を、「起・承・転・結」を意識して書くトレーニングを積むと、短時間で文章が書けるようになります。文章構造の基本的なパターンを紹介します。
- 起:内容の全体像・何をしたか?
- 承:子どもの具体的な行動や様子
保護者に子どものことを「よくみている」と伝わる - 転:保育者がどのように関わったか?
子どもとどのような関わり、保育をしているかを伝える - 結:子どもの具体的な行動や言葉
保育者との関わりの中で変化した子どもの行動や具体的な言葉。
子どもの姿が安定・充実していくことが伝わる
✍️ 5分で書ける!起承転結の記入例3つ

3要素+起承転結を意識した記入例を3つ紹介します。
例①:ブロック遊びのエピソード
起:今日は午前中にブロック遊びをしました。
承:「高いおうち作るんだ!」と○○くんは夢中になって積み上げていました。
転:途中で崩れてしまった時、少し泣きそうな表情になりましたが、「もう一回やってみよう」と声をかけると、「うん」とうなずいて再挑戦していました。
結:悔しい気持ちと向き合いながらも、最後までやりきろうとする姿がとても印象的でした。
📝ポイント
→活動、保育士の声かけ、子どもの反応が明確。短くても「見てくれてる」安心感が伝わる。
例②:給食中のやりとり
起:今日は人気のカレーライスの日でした。
承:「にんじんはきらい」と言っていた○○ちゃん。
転:少しずつ食べてみようと保育士がスプーンで一緒に味見。「あまくておいしい!」と驚いた表情を見せていました。
結:苦手な食材にも一歩踏み出せたことに、自信がついたようでした。
📝ポイント
→食事シーンでも「心の動き」に注目することで、エピソードが深みを持ちます。
例③:外遊びでの発見
起:午後は園庭でたっぷり遊びました。
承:「みてみて!ちいさいはっぱ!」と○○くんが見せてくれました。
転:「これ、○○のたからものにするんだ」とズボンのポケットにしまっていました。
結:身の回りの小さな自然に興味をもって、感性豊かに遊ぶ姿が見られました。
📝ポイント
→保育士の関わりはあえて控えめでも、「見守っていた」という信頼感を与えます。
【まとめ】ICTでも活きる「伝える力」
子どもと向き合う中で感じたことを言葉にする力は、保護者との信頼関係づくりに欠かせません。連絡帳以外にも、写真に添えるコメントや掲示物の一文、保護者対応の会話…「伝える場面」は日々あふれています。短くても、保育のまなざしが伝わる一言があるだけで、保護者の心はぐっと動きます。大切なのは続けること。本記事で紹介した連絡帳の書き方を是非実践してみてください。
