保育運動「新しい時代は子どもから」〜7つのメッセージ集のご紹介〜

全国私立保育園連盟(全私保連)では、保育運動「新しい時代は子どもから」を推進するため、『7つのメッセージ集』という冊子を作成しています。この冊子は、これまで本誌に掲載されてきた「7つのメッセージ」を保護者向けに再構成し、さらに各分野の研究者による解説も加えた内容となっています。保育の実践を支える理論や社会的な視点が丁寧にまとめられており、保育者にとっても学びの多い資料です。ぜひ時間を見つけてご一読ください!

冊子は以下のリンクから閲覧・ダウンロードできますので、ぜひご覧ください。
👉 『7つのメッセージ集』ダウンロードはこちら(全私保連公式サイト)

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7つのメッセージとは

公益社団法人全国私立保育連盟ウェブサイトより

この冊子に収められている「7つのメッセージ」は以下の通りです。7つのメッセージは、子どもたちの育ちを支える基本的な考え方であり、保育現場で私たち保育者が大切にすべき視点です。

  1. 子どもの思いを受け止めましょう
  2. 子どもの「遊び」を守りましょう
  3. 子ども自身に乗り越える力を育てましょう
  4. 子どもの「自分でやりたい」を大切にしましょう
  5. 子ども同士の関わりが大切です
  6. みんなで食べると美味しいんです
  7. 子どもは自然が大好きです
それぞれ詳しく見たい方はこちら

①子どもの思いを受け止めましょう

子どもは、言葉でうまく気持ちを表現できないことがあります。それでも、笑ったり怒ったり、泣いたり黙り込んだりしながら、一生懸命自分の思いを伝えています。その小さな声に耳を傾け、「あなたの気持ち、ちゃんと伝わってるよ」と受け止めることが、子どもの安心感と自信につながります。特に現代は、大人の都合や時間に追われがちです。「早く!」「こうしなさい」が先行しやすいからこそ、子どもの気持ちを丁寧に拾い、寄り添う姿勢が求められています。

②子どもの「遊び」を守りましょう

遊びは、子どもにとって何より大切な学びの時間です。おままごと、泥んこ遊び、積み木、鬼ごっこ…。そのどれもが、子どもたちの創造力やコミュニケーション力、身体能力を自然に育んでくれます。大人の目には「ただ遊んでいる」ように見えても、子どもは遊びの中で、失敗したり、工夫したり、仲間と調整したりする経験を積み重ねています。遊びを十分に保障することが、子どもの育ちを豊かにする大前提です。

③子ども自身に乗り越える力を育てましょう

転んだとき、失敗したとき、思い通りにならなかったとき。子どもは悔しさや悲しさを経験し、そこから「どうしたらいいか」を考えます。大人がすぐに手を差し伸べるのではなく、見守りながら必要なときにだけサポートすることが、子どもが自ら壁を乗り越える力を育むことにつながります。単に放っておくのではなく、しっかり見守り、頑張ったことや挑戦したことを認め、声をかけることで、子どもは自信をもって次の一歩を踏み出していきます。

④子どもの「自分でやりたい」を大切にしましょう

子どもには、自分で選び、自分でやってみたい気持ちがあります。「じぶんで!」「できる!」の声を、忙しさの中でつい制限してしまう場面も少なくありません。たとえ時間がかかっても、失敗しそうでも、「自分でやってみる」経験こそ、子どもが育つチャンスです。大人が手を出しすぎず、「どうやったらできるかな?」と子どもと一緒に考える姿勢を大切にしたいものです。

⑤子ども同士の関わりが大切です

子ども同士で遊び、けんかをし、仲直りをしながら、社会性や感情の調整を学んでいきます。時にはぶつかり合うこともありますが、それも子どもにとって大事な経験です。大人がすぐに仲裁するのではなく、子どもたち自身がどうやって関係を築いていくか、見守り支えることが求められます。異年齢の関わりや、小さなグループ活動なども、子ども同士の関係を深める良い機会になります。

⑥みんなで食べると美味しいんです

「みんなで食べると美味しいね」──この言葉のとおり、共に食卓を囲むことは、子どもたちに安心感と喜びを与えます。食事はただ栄養をとるだけでなく、人とのつながりを感じる大切な時間です。好き嫌いも、周りの子が食べている様子に刺激を受けたり、一緒に楽しむことで少しずつ克服できることがあります。食事の場を温かく、楽しいものにすることも、保育の大事な役割です。

⑦子どもは自然が大好きです

土や水、風、虫、草花──自然の中には、子どもたちを夢中にさせるものがたくさんあります。自然の中で遊ぶことで、身体を思いきり動かし、五感を使って学ぶ経験ができます。

現代の生活では、自然に触れる機会が減りがちですが、保育園や地域の自然を活用し、泥んこ遊びや虫探し、木登りなど、子どもたちが自然と関わる場を大切にしたいものです。

理論と現場をつなぐ解説

この冊子の特徴は、それぞれのメッセージについて、心理学・教育学・社会学などの専門家による理論的な解説が掲載されていることです。たとえば「子ども同士の関わりが大切です」では、子ども同士の関わりが育ちに与える影響や、その環境づくりの重要性について述べられています。現場で起こる子ども同士のトラブルも、社会性や感情の発達に欠かせない経験であることが、理論的に理解できる内容です。

保護者・地域とともに

いまの保育の現場では、保護者との信頼関係を築くこと、そして地域とのつながりを大切にすることがますます重要となっています。特に「子ども同士の関わりが大切です」や「みんなで食べると美味しいんです」といったメッセージは、子どもたちが互いに影響し合い、成長していく環境作りに不可欠です。また「子どもは自然が大好きです」も、外遊びや自然とのふれあいが子どもたちの心身の発達に大きく影響することを教えてくれます。

まとめ

『7つのメッセージ集』は、保育運動「新しい時代は子どもから」の理念を実践するための大切な指針です。日々の忙しい保育現場での実践に役立つ具体的な内容が盛り込まれており、保育者としての意識を新たにするきっかけとなる資料です。こうした資料に触れることで、保育の原点を見つめ直し、今後の保育をより豊かなものにしていきましょう。